学科選択のポイント
これから、AIやドローン、5G(第5世代移動通信システム)を活用した時代となります。多くの「電気」製品は進化しスマートフォンに代表される「情報」機器と繋がります。また、地球環境のことを考え、「電気エネルギー」も再生可能エネルギーに代表されるように新たなステージに入りました。これからの技術者に求められる能力は、電気と情報の両方についての工学的知識を理解する能力です。
電気情報工学科では,電化社会を支えるエネルギー技術,新たな電気製品を創造するエレクトロニクス技術,様々な言語を用いたプログラミングやAI技術の実装など、コンピュータ技術を授業と豊富な実験・実習を通じて学びます。
このことから,卒業生は電気,機械,IT,エネルギー,インフラなど,多種多様な産業分野で活躍しています。なお,電気情報に関するエンジニアの要求は高く,電気情報工学科は,常に最も多い求人数を誇ります。(*求人数学内1位:直近5年間を含め常に高い求人数です)
高専を希望する際,わかりにくいのが学科の違いです。ここでは、簡単に違いを説明します。詳しくは、それぞれの学科のホームページをみてください。
電気情報工学科
〇燃料や自然エネルギーから電気エネルギーを作り、電気エネルギーを用いてメカを動かすこと
〇コンピュータや電子機器を動かす電子回路(エレクトロニクス)を作る、ドローンなどの電子機器を制御すること
〇コンピュータを組み込む技術、コンピュータプログラミング、AIを扱う技術
などを学びます。モータや電子回路の実験や、プログラム作成の実習があります。
電気と、電気を用いた様々な分野の知識を深く、そして広範囲に学べるのが電気情報工学科です。また、情報分野の学習範囲も広いです。電気や情報はどんな会社でも使われるため、あらゆるところで活躍できる人材になれます。
〇求人数は10年以上学内でNo.1です。あらゆる産業分野で必要とされている学科です。
情報工学科
〇コンピュータ、スマートホンなどのアプリケーションプログラム
〇インターネットにつながるネットワークプログラム
〇銀行やオンラインシステムを動かすためのシステムプログラム技術を学びます 。
電気情報工学科よりも学ぶプログラミング言語やコンピュータ知識は深いですが、情報と電気の組み合わせなどの複合知識は電気情報工学科や電子制御工学科のほうが得られます。
電子制御工学科
メカをどのように動かす(制御する)かを学びます。メカはコンピュータを使って動かします。そのために必用な電気系の実験や工場実習もあります。
電気情報工学科にはほとんどない機械系の授業があります。ロボット作り全体を本格的に学習したいという場合は電子制御工学科を選ぶのが一番良いです。
一方で、電気・情報ともに少ないため、ロボットを動かすための回路をしっかり作る技術を得る、ロボットを制御するためのプログラミング力をつける、などについては電気情報工学科を選ぶことをお勧めします。プログラミングに特化して学習したい場合は情報工学科が選択対象になります。
機械工学科
メカのしくみや構造や材料、動かし方やパワーの伝え方について学びます。構造を学び、メカの作り方を学ぶための工場実習があります。
電気情報工学科とは学ぶ内容がかなり異なっています。機械やロボットを作る際に重要な設計や、設計に必要な力学計算などの専門知識を本格的に学ぶのが機械工学科です。 ロボット関係では、機械の構造についてしっかりと学びたいならば機械工学科、機械を動かすために必要な制御やセンサ、プログラミングなどについては電気情報工学科か電子制御工学科を選ぶことをお勧めします。
環境・建設工学科
ダムや橋、道路などの構造物や、住宅などの建築物の作り方について学びます。建設系の実験・実習があります。他学科とは学習内容が全く異なるため比較が難しいです。